今回取材にご協力くださった愛知県長久手市のトヨタ博物館について紹介いたします。
タッカー’48(1948年)常設展示品だが、なんと、映画「タッカー」(1988年封切)に登場するクルマだ。またの名を「タッカー・トーピード」。発明家でカーデザイナーのブレストン・トーマス・タッカー(1903〜1956)がいわゆるBIG3と呼ばれるフォード、GM、クライスラーなどアメリカ大手自動車メーカーに対抗し、これらの会社が当時取り入れてなかったシートベルトや衝撃吸収ボディー、ディスクブレーキなどの安全装置を積極的に導入し、つづら折りでも路面を明るく照らせるよう3つ目にしたヘッドライトなど、斬新なデザインを導入したクルマである。ブレストン・トーマス・タッカーは量産化するつもりだったが、51台しか製造されなかった。 現存するのはわずか47台でその貴重な1台が展示されている。 |
デロリアンDMC-12(1981年)収蔵庫にはあのバック・トゥー・ザ フューチャーのデロリアンもいた!デロリアンは1975年にGMから独立した元副社長・ジョン・デロリアンが本社をミシガン州デトロイト、工場を北アイルランドベルファストの郊外に作った自動車会社「デロリアンモーターカー」が1981年から会社が倒産する1982年にかけて製造したもので、約8000台しか製造されていない貴重なクルマである。値段が日本円で1600万円ととんでもなく高価だったのが災いし、初年度の売り上げは好調だったが、2年目からキャンセルが相次いだこと、それを受けて、イギリス政府が補助金を打ち切ってしまったことなどから生産中止に追い込まれた。ボディーのデザインはジウジアーロで、表面がステンレス仕上げで無塗装の銀色である点が特徴的だ。なお、デロリアンをEVにした上で復刻再発売する構想もあり、今後が気になるところである。 |
トヨペット カスタムスポーツ (1960年)初代クラウンのシャシーにFRP製ボディを架装したカスタムカー。久野自動車工業と浜工業デザイン研究室の共同製作で、わずか5台しか製造・販売されなかった幻のカスタムカーである。エンジンはクラウンそのままではなく、輸出仕様カムシャフト、軽量フライホイールを取り付け、キャブレターは2個になっている。FRP製のボディーもクラウンとは異なり、2シーターのオープンカーになっている。 |
パブリカ・スポーツ (1962年)トヨタスポーツ800の試作車で1962年の全日本自動車ショーに出展された。量産型のトヨタスポーツ800とは異なり、ドアではなく、戦闘機顔負けのスライド式キャノピーが取り付けられている。オリジナル車は研究実験後、廃棄されてしまっていたので、当初、図面が見つからず、写真や関係者の記憶から再現、0から復元品を生産した。トヨペットカスタムスポーツもパブリカスポーツ常設展示品ではなく、普段はボックヤードに格納されていて、残念ながら特別展などでしかお目にかかれない。 |
ミュージアムレストラン AVIEWトヨタ博物館本館1階には本格的なレストランがある。洋食中心のメニューで、ステーキセット、豚テキセット、名古屋コンビ、ハンバーグセット、パスタ、ドリア、オムライスなどが用意されている。その中で看板メニューになっているのがビーフカレー。他には企画展メニューという博物館の企画展開催中だけ用意されるスペシャルメニューもある。 |
トヨタ博物館名物「ビーフカレー」\1,080(サラダ付)これがその名物のカレー。博物館が1989年にオープンする際に名古屋市内の高級ホテルからシェフを招き作り上げたレシピで、辛さとコクのバランスが絶妙。正直のところ、昔の新幹線食堂車で出ていたビーフカレーより旨いと思う、また、ミュージアムショップでもレトルトになったこのカレーを販売している。お土産用は1袋432円。3個セット、6個セットもあり3個セットは1296円、6個セットは2592円。種類はビーフ甘口、ビーフ辛口、チキン、ポーク、野菜、豆の6種類。 |
お土産の数々 | |||
新館1階、カフェテリアの手前にはミュージアムショップがあり、各種お土産を取り扱っている。一番人気は上記のカレーライスのレトルトパック。そのほかミニカーや絵はがき、カタログなどがあるが、中にはこんなものも。左からトヨタスポーツ800のタックピン(¥972)、トヨダAAインゴットキーホルダー(¥1,080)、2000GT鈴根付(¥540)。 | |||
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大人:1000円 65歳以上:500円 中高生:600円 小学生:400円 幼児:無料 ※但し前売り券を購入すると割引になる。 前売り券 大人:800円 65歳以上:400円 中高生:400円 小学生:300円 割引券はJTBチケットで。サークルKサンクスの端末「Kステーション」で画面に従って商品番号0230365を入力すること。 |