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日韓万華鏡

ブリキのクルマ

鉄板の金属的な疾患がミニカーとは違った実感的な魅力を醸し出すブリキのクルマ。駄菓子屋で売っていたものではなく、玩具屋やデパートで売られていたものやマニア向け復刻品ばかりです。

小さい頃買ってもらったブリキのクルマたちは1970年3月に新宿から横浜市金沢区に引っ越す際に、母が近所の託児所にプレゼントしてしまい、一つも残りませんでした。それが残念でたまらなかったので、大人になってから改めて集めることにしました。1960年代初頭以前のものがほとんどないのはその時代のブリキのクルマが骨董品として価値が出てしまって、高くて買えなかったからです。結果、1970年代の国産品と中国製レプリカがやけに目立つラインナップとなってしまいましたが…。
国産車
1964年式トヨペット コロナ RT40型
サイズ:270mmx95mmx80
米澤玩具が1960年代に製造したバリカンコロナである。ホイールキャップ、フェンダーミラーが丁寧に作られ、プロポーションもよく、完成度が高い。ヘッドライトが別パーツの透明プラスチックレンズならもっとよかったが…。
1967年式トヨタクラウンスーパーデラックス
サイズ:310mmx118mmx87mm
イチコーが1960年代末期から1970年代初頭にかけて製造したかなり大きなクラウン。この世代のクラウンのキャッチコピーは「白いクラウン」だったので、アイボリーホワイトの方がクラウンらしさが出たのではないだろうか!?
1971年式 トヨタ・カローラ1400 Hi-DELUXE
サイズ:195mmx74mmx60
三友製の比較的小ぶりなカローラ。ラジエーターグリルが簡便なプレス仕上げなのがちょっと惜しいが雰囲気はよく出ている。
1972年式 トヨペット コロナマークU 2ドアハードトップRX20型
サイズ:303mmx117mmx89mm
イチコーが1970年代に製造したもので、同社の1978年発行の当時のカタログにはしっかり掲載されていた。ラジエーターグリルや全体のプロポーションは良いのに、ヘッドライトが黄緑の蛍光色なのがちょっと残念だ。
1959年式 ダイハツミゼットDKA型
サイズ:224mmx102mmx156
マスダヤが1950年代末期~60年代初頭に生産したバーハンドルタイプのミゼットDKA型を大阪ブリキ玩具資料室/株式会社熊谷本店が復刻生産したもの。「乗ってみ〜〜ぜっと、ミゼット!ミゼット!」のCMイメージキャラクター・大村昆のフィギュア付きや日通色、オリエンタルマースカレーコマーシャルカー、鉄人28号バージョンといった派生形も作られている。
1970年式 日産 フェアレディ Z432 S30 警視庁高速隊車両
サイズ:293mmx116mmx92mm
イチコーが1970年代に生産したもので、1978年発表のカタログに掲載されているもの。フェアレディーZS30といえば、マンガ「湾岸ミッドナイト」に登場する悪魔のZが有名だが、こちらはパトカー仕様。1972年に日産自動車が神奈川県警高速道路交通警察隊にこのタイプのパトカーを寄贈している。ヘッドライトが青いのはやや興ざめだが、プロポーションはなかなかいい。透明レンズを入れたものをリクエストしたいが、イチコーは残念ながら既に廃業している。

外車
1959年式キャデラックデビル
サイズ:190mmx67mmx59mm
メーカー名不詳。マークも何も入っていないので小さな無名の町工場で1960年代初頭に作られたもののようだ。フロントグリル、ヘッドライトはプレス一体成型で小さく、簡素なつくりだがピンとたったテールフィンと言い1950年代の掉尾を飾るキャデラックの雰囲気はよく出ている。
1950年式 キャデラック シリーズ 61 2ドア クーペ
サイズ:280mmx104mmx83mm
中国製で1990年代に中国雑貨の店で売っていたもの。1950年代にマルサンあたりから出ていたモデルがプロトタイプのようだが、日本製とは異なり、シートなどの内装がプラ成型で、フロントグリルがダイキャストか鋳鉄のようなもので出来ているのが特徴的。
1950年式 ビュイック・スーパー コンバーチブル
サイズ:280mmx104mmx82mm
右上のキャデラックと同じ時期の中国製オープンカー。勿論内装はプラ製。猛獣が牙をむいているようで品がないと酷評された独特なビュイックのフロントグリルはやはりダイキャストか鋳鉄のようなもので再現されている。
1966年式 メルセデス・ベンツ300SEクーペ
サイズ322mmx112mmx98mm
イチコーが1978年版のカタログに載せていたベンツのクーペの金型を利用し1990年代初頭に再生産したものとみられるモデル。1970年代のものはヘッドライトが蛍光黄緑だったが、こちらは透明。箱もオシャレな大人っぽいパッケージでコレクター向けに特別生産されたもののようだ。
1969年式 フォード・マベリック 2ドアクーペ
サイズ:153mmx61mmx47mm(本体のみ)
1969年から1977年にかけてフォード・ファルコンの後継モデルとして作られたコンパクトカー。モデルのクルマが作られた時代から考えて1970年代前半のリモコンカーとみられる。メーカーはミニパワーシリーズというミニカーを作っていたシンセイ工業。そしてリモコン部分のみバンダイ製。何でだ?…と思っていたら、シンセイ工業はバンダイ系の会社で、ユタカ、ポピーを経てプレックスとして存続している。
1959年式 フォルクスワーゲン カルマンギア
サイズ245mmx92mmx75mm
ミントグリーンのボディーが愛らしい中国製のカルマンギアである。1960年代初頭にアサヒ玩具から出ていたモデルのコピーのようで、箱には「カルマンギア」とは書いておらず、「Seden」としか書かれていない。中国製だが、内装はキャデラックやビュイックのようにプラ製ではなく、昔の日本製のようにプレスしたブリキの板に椅子の柄がプリントしてあるものが取り付けられている。ただ、ハンドルは昔の日本製のものとちょっとデザインが違っている。
1955年式 フォルクスワーゲン ビートル
サイズ:386mmx144mmx132mm
全長が40cm近くあるかなり大きなワーゲンビートルだ。メーカーはイチコーだが内装がかなり変わっている。シートがプリントされたブリキ板ではなく、ブリキ板に静電植毛したものでビロード状なのだ。ベンツ同様大人のコレクター向けに製造されたもののようだ。エメラルドグリーンが美しいが、これで色が黄色なら秋篠宮の昔の愛車と同じである。
1968年式  モーリス ミニ・クーパー
サイズ:200mmx106mmx95mm
ほぼ1/18スケールのイチコー製ミニクーパー。窓ガラスを紺色にして内装は省略している。このシリーズにはMIKI HOUSEバージョン(屋根にMIKI HOUSEのロゴがプリントされている)やミニクーパー40周年記念復刻限定版(3000台限定・刻印入り)といったものもある。BMWミニではない昔のミニクーパーというとミスター・ビーンの愛車ってイメージが強い。ボディーと屋根を黄色にしてボンネットだけ黒にすればズバリだ。