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ランチベル社登場なるも食堂車営業列車激減

2003年3月からはアシアナ航空の機内食を手がける仕出し弁当会社(株)ランチベルが食堂車営業
を引き受け、営業を開始しました。
先払い制はそのまま弘益会のシステムを継承、2人乗務でスタートしました。
しかし、翌年4月にKTXが開業。食堂車営業列車はセマウル号9往復、ムグンファ号4往復と激減し
食堂車が連結されていても非営業という列車ばかりになってしまいました。
当初のランチベルのメニューは次のような感じでした。

ランチベルのメニュー。A4の下敷きのようなものだった


実際に食べてみた…

グランデリーカレー

韓国のカレーらしくキムチ付き。ボンカレーよりややスパイシーなレトルトカレーという感じ。韓国のカレーはだいたいジャガイモ、ニンジン、牛肉が1cm角ぐらいのサイコロ状にカットされているヤツが多い。
ハンバーグステーキ

何故か二口ぐらいで食べられるポーションライス付き。このメニューの中では一番高い1万ウォンだったが、その割には味はイマイチ。ソウルプラザホテルのハンバーグステーキが恋しくなった。
「カツオ」うどん

何?カツオうどんって…と頼んでみたら、素うどんの上に刻みネギと鰹節がかかっていた。味は関西や九州でみられるような汁の色の淡い普通のうどん。駅の立ち食いだと、これに油揚げが乗っかるが…。
全州ビビンバ

このメニューの中では一番旨かったのが、コレ。日本の焼き肉屋にもありそうな一般的なビビンバでキムチとみそ汁が添えられていた。

食堂車営業列車激減の反省から弁当方式へ転換

2005〜6年ごろ食堂車を減らしすぎた反省からか、食堂車営業列車が早朝・深夜以外の京釜線と全羅線のセマウル号ほぼ全てと京釜線ムグンファ号1〜2往復と食堂車営業列車が若干増えました。
しかし、食堂車従業員は1人乗務に、料理は全て弁当方式になりました。
この弁当方式、合理的なようで、おかず一つ一つを電子レンジで個別に温めるため、
食堂車が混んでいると以外に出てくるまで時間がかかっていました。
かえって、往年のコムタンやカレーライスの方が一人乗務に適していたかもしれません。
2008年1月からは長項線が益山に延長、ダイヤ改正があり、ムグンファ号食堂車は消滅、セマウル号自体も激減してしまいましたが、2008年9月に撤退するまでこのスタイルが続きました。

ナクチポックム(手長蛸唐辛子炒め)弁当

辛い味の手長蛸の唐辛子炒め。辛いものが好きな人にはぴったり。ほかの弁当にも言えるが、分量が結構多いので、二日酔いの朝に食堂車に行くと食べるのがしんどかった。どうせ一人乗務なんだし、手間のかかる弁当より干し鱈スープでも出してくれた方がありがたかった。
プルゴギ弁当

焼き肉をメインにしたもので、割と弘益会のプルゴギと似ていたが、こっちはフライパンで炒めず、電子レンジでチンだったため、弘益会のヤツのほうが旨かった!
とんかつ弁当

とんかつは右下のデミグラスソースの海に3.4切れ浮かんでる感じ。細かい常備菜はいいから、もっとド〜〜ンととんかつ入れてよ!と愚痴を言いたくなるような弁当。イマイチ受けなかったのかすぐに姿を消した。
スペシャル弁当

焼き肉と手長蛸の唐辛子炒めの盛り合わせ弁当。とにかく分量で勝負!って感じだった。


弁当ONLYになってからは一人乗務!車内販売に出ると、食堂車は無人。そういうタイミングでお客さんが来ると「あれ?営業休止!?」とすごすご帰っていた。ああいう場合は「ただいま車内販売中!そのまま座ってしばらくお待ちください」って看板だしとけばよかったのに…と思いました

大邱地下鉄火災事故(2003年2月18日)以降、韓国の鉄道営業法が改正され、鉄道車両内は火気厳禁という羹に懲りてなますを吹く状態となってしまったこともあり、ムグンファ号食堂車は2007年12月31日に全廃。セマウル号食堂車も2008年にカフェ客車と置き換えられる形で漸次廃止されていきました。





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